安眠&良質な睡眠を得るためには、生活習慣だけではなく、”寝室環境”がとても大きな影響を与える要素となっています。睡眠に適した寝室環境づくりは、とっても大切な要素なんですよね。
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安眠を得る上で大切な”寝返り”がしやすいベッド配置。
良質な睡眠を得るために、寝室環境を整えることは、住環境設計を行う上でとても重要な要素となっています。しかしながら、実際の生活を見てみると・・・案外、多くの方が”寝室環境”にあまり気を配っていないといいますか、睡眠に適した環境づくりがなされていないケースが目につきます。
安眠を得るための寝室環境として、様々なファクターがありますが、今回は「ベッド配置」に関するお話をしてみたいと思います。ポイントは、”寝返りがしやすいベッド配置”です。
睡眠中に体を痛めないためにも大切な”寝返り”
”寝返り”という要素は、睡眠中に体を痛めないため(首痛・肩こり、背中痛、腰痛、腕の痺れなど)の重要な要素のひとつ。一晩に、10回~30回程度の寝返りが必要と言われています。
睡眠中に体が強張る(硬直)ことは、体の力が抜けないことに繋がり、睡眠を阻害する大きな力となるもの。そんな体の強張りを生じさせないために、適度な寝返りが有効となります。
また、自重(自分の体重による力)による局所的な圧迫は、血行不良を生じさせるもの。血行不良がコリや局所的な痛みに繋がります。そんな血流阻害を防ぐためにも、寝返りが有効な手段となっているのです。
寝返りを阻害しないためのベッド配置とは?!
そんな睡眠にとって、大切な寝返りを阻害してしまうベッド配置が存在してるのをご存じですか?案外、多くの方が行ってしまっている要素なのですが・・・それが「壁にベッドを横付け配置してしまう」というパターンです。
ベッドサイズがキングサイズやクイーンサイズなどの場合は問題には、なりませんが、シングルサイズ(幅90cm-100cm)の場合には、ベッドを壁に横付け配置してしまうのは、極力避けたいものとなります。
人は睡眠中でも、周辺環境への対応をしているもの。ベッド横の壁の存在を気配で感じて、壁側への寝返りがしにくくなる傾向があるのです。
寝返りは、出来るだけ左右均等に行うのが理想的。片側方向のみに偏った寝返りを行っていると、身体の骨格バランスの乱れや筋肉への負担にも偏りが生じることとなります。身体的な不調に繋がるんですね。
ですから、原則的には、ベッドと壁との間には、「50cm以上」の隙間空間を設けるのが理想となります。良き睡眠環境を提供することも大切なサービスのひとつとなっているホテル・旅館などにおいても、上質なサービス提供を行っている施設ほど、かならず壁とベッドの間には適度な隙間空間が設けられているはずです。
宿泊施設を設計するときなどは、そんなベッド配置を意識した空間構成とすることは、大切な要素のひとつとなっていますからね。ベッドに限らず、敷布団においても同じことが言えます。ぜひ、寝室空間に取り入れていただければと思います。
安眠を得る上で心がけておきたい”ベッド配置以外”の環境要素。
安眠を得る上で、大切な要素はいくつか存在しています。「寝室環境を安眠が得やすいように整えておくこと」もそんな要素のひとつ。
*安眠を得るために改善しておきたい!”5つ”の寝室の睡眠阻害要素とは。
上記の記事なども併せて、ご参照いただければと思います。