健康志向の高まりと共に、”睡眠の重要性”が多くの人に意識されるようになりました。今年になって『睡眠負債』(最新睡眠学!”睡眠負債”という考え方と身体へ及ぼす影響とは?!)という考え方(言葉)も登場。

今後、益々睡眠の重要性が強く意識されるようになっていくものと感じています。

そんな流れの中で、近年、じわじわと人気を高めているのが”オーダーメイドの枕”。ここでは、オーダーメイド枕の何が良いのか(メリット)?、枕選びをする上での注意点などに関して、お話してみたいと思います。

オーダーメイド枕とは?

オーダーメイド枕まずは、そもそも”オーダーメイド枕とは何か”を理解しておく必要がありますよね。

近年、オーダーメイド枕の需要増加に伴って、全国各地でオーダーメイド枕を取扱っているお店が存在するようになりました。

基本的には、それらの専門店に行って、必要な「採寸」を行った上で、オーダーメイド枕を作成することとなります。

この時、大半のSHOPでは、「枕デザイン」「枕の外側仕様(素材)」は決まっており、「枕の中素材」を数種類の素材から選択できるようになっています。その上で、採寸データに基づいて「枕の高さ調整」を行い、オーダーメイド枕が完成することとなります。

・中素材が選べる
・枕高さの調整が行える

のが、一般的なオーダーメイド枕となっているのです。商品によっては、中素材も決まっていて「枕の高さを調整する」だけのものもあるんですよね。

そう考えると、”オーダーメイド枕”と呼ばれていますが、実体としては”セミオーダー枕”と言える商品のほうが多いのではないかと感じています。(もちろん、完全オーダーメイドと呼べる枕も存在していますよ。)

オーダーメイド枕と呼ばれているものの中には、「枕の高さ調整のみ」「中素材を選べるもの」「枕の大きさを含めて、完全オーターメイドと言えるもの」の3種類が混在していることをまずは認識していただければと思います。

機能性を基準としたオーダーメイド枕の2つの種類!

次に、認識しておいていただきたい大切な要素となるのが、オーダーメイド枕には、”機能性”を基準としたときに2種類に分類することが出来るということ。機能的に分類すると2種類のオーダーメイド枕が存在しているということです。

1.中素材積層型のオーダーメイド枕

オーダーメイド枕まず、ひとつ目が「中素材積層型のオーダーメイド枕」です。

”高さ調整”を最優先に考えた枕で、異なる特性を持つ、厚み1cm程度のシート状の素材を何層にも重ね合わせることで、作り上げる枕となります。

外観デザイン的には、”フラットな枕”となるのが特徴。高さが均一なので、左右の寝返りがとてもしやすい(力を使わずに頭を左右に回転できる)枕となります。

この場合、中素材は選ぶことが出来ず、採寸データに基づいた枕の高さ調整のみを行う商品が多いように思います。

2.ブロック別高さ調整型のオーダーメイド枕

オーダーメイド枕複数のブロックにて枕を構成。それぞれのブロック内の中素材混入量を増減することにより高さ調整をするオーダーメイド枕となります。

写真のように枕を”6分割程度”としているものから、8分割・10分割ともっと詳細にブロック分けしている商品も存在。商品ごとのオリジナリティー要素に。

オーターメイド枕の大半がこの”ブロック別高さ調整型”となっています。

このタイプでは、「枕の高さ調整」に加えて、「中素材の種類」を選べるのが特徴。「感触」「硬さ」「反発力の有無」などを自分の好みに合わせることが可能となります。

ちなみに、中素材には下記のようなものか存在しています。

*ポリエステルわた・マクロファイバー
*パイプ・ストロー
*そばがら
*羽毛
*低反発素材
*超極小ビーズ
*コルマ
*ひのき
*備長炭パイプ
*パフ

「オーダーメイド枕タイプ」を間違えことが、失敗に繋がることに?!

オーダーメイド枕を購入・使用してみたけれども・・逆に、寝心地が悪くなった・・。そんな口コミ・感想も存在していますが、基本的に、自分の体格(首の形状、頭の形状、骨格など)に合わせて、高さを調節した枕は、その人にとって、最善の枕となるものです。

微妙な枕高さの調整を行うことは、絶対と言っていいほど、良い影響はあっても、悪い影響などは無いものですからね。

では、何故、”寝心地が悪くなった”という感想が存在するのかと言うと・・。

先に記した、オーダーメイド枕タイプを選び間違えたことが要因となっているものと考えられます。

オーダーメイド枕には、2種類のタイプが存在しているわけですが、そのことを知らないまま、専門店を訪れてしまうと、自分に適してない枕を購入してしまう可能性が生じてしまうわけです。

それは、何故かというと、各オーダーメイド枕SHOPでは、基本的に、どちらかの枕タイプ(積層型orブロック型)を販売しているから。簡単に言うと、積層型の枕を取扱っているSHOPとブロッグ型の枕を取扱っているSHOPが存在しているということなのです。

こちらのサイトに、オーダーメイド枕メーカー(専門店)の比較表が掲載されていますので、ご参考にしてみていただければと思います。

それで、何故、枕タイプを間違えると(自分に適してない枕タイプを選んでしまう)、寝心地を損ねてしまうのかと言うと、そこには『肩関節の柔軟性』が関連しているのです。

肩関節が柔軟な方には、フラットな積層型枕がおすすめに。

枕タイプのところで、少しお話していますが、積層型タイプの枕は、「高さのフラットなデザイン」となっています。

対して、ブロック型タイプの枕は、「真ん中が低く、左右が高いデザイン」となっているんですね。それは、人は寝返りした時に、肩の存在によって、通常、仰向け時よりも、頭の位置が高くなるからなのです。

横向きになったときにも、首のラインを水平に保ちやすくするようにと、枕の左右の方が高くなっているのです。多くの方にとっては、このほうが、肩や腕への負担が少なくなる傾向があるのです。

ただ、肩関節が柔軟な方の場合、寝返り時、横向きとなっても、あまり頭の位置が仰向け時と変わらないで済むのです。

そういう人にとって、枕の左右が高くなっていると頭を高い位置へ移動するのに、力を必要としてしまうことに。これが睡眠を妨げたり、逆に首周辺の緊張を生む要素となることがあるのです。

逆も然りで、肩関節がそれほど軟らかくはない人の場合、高さのフラットな枕を使用していると、寝返り時に肩周辺の負担・緊張を感じやすくなります。そり刺激が中途覚醒を招いたり、肩こりや腕の痛みなどを生じる要因となるわけです。

・肩関節が柔軟な人は、フラットタイプの枕(積層型)が適切。
・肩関節がそれほど柔軟ではない方は、ブロッグ型タイプの枕が適切。

このことは、オーダーメイド枕選びをするための最初の一歩。SHOP選びをするための前提条件となりますので、ぜひ、お忘れのないようにしていただければと思います。

オーダーメイド枕を贈り物に!

オーダーメイド枕の人気が高まる中、オーダーメイド枕をギフトとする・・・そんな需要も膨らんできているようです。

オーダーメイド枕は、一般的な枕と比較して、高額な商品であるとともに、手間もかかることから、興味はあっても、なかなか自分で購入には至らないという状況も少なくないかと。

それゆえに、贈り物としての潜在的な価値観(喜ばれるギフト)はかなり高いのではないでしょうかね。

そんな需要を捉えた、新しいサービスが登場。それがオーダーメイド枕チケット(ギフト)を購入できる”まくらる”というサイトです。

全国各地のオーダーメイド枕SHOPのチケットが販売されています。オーダーメイド枕のお仕立て券を贈り物として活用される方が増加中とのこと。とても喜ばれるプレゼントとなりそうですね。

重要視されつつある枕の機能性。

オーダーメイド枕の人気と共に、重要視されるようになってきているのが、「枕の機能性」です。

機能性枕とは?!デザイン的機能と素材特性上の機能

健康志向の流れの中、枕にも様々な機能性が考慮されるようになってきました。例えば、横向き寝専用の枕であったり、いびきを軽減する枕肩こり対策枕などそれぞれ用途に特化した機能性を有する枕が登場しています。

こんな機能性枕は、今後益々多様化していくのではないかと思っています。